chatnoirrock’s diary

自己満足

電車

4年前

 

私たちこれから大学生になって、大人になっていく。

きっとそこで大切な友達や大好きな人ができたり、今持ってる共通の趣味にも飽きて、こうやって毎日一緒に会うこともなくなっちゃうのかもしれない。

それでも…定期的に会ったり連絡取る友達でいられるかな。

 

高校3年生。私は突然不安になって、一緒に電車に乗ろうとした友達に尋ねた。

 

互いにそれを望むなら、関係はこれからも続くんじゃないかと思うけどね。先のことは分からんよ。誰にも。

 

彼女は、ホームに到着した電車を眺めながら答えた。

 

 

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大学卒業まであともう少し。

大学生になってから、私も周りの人もきっと大きく変わった。

どんなに変わりたくないと思っても、変わってほしくないと思っても、無駄だった。

仲の良い友達には大学で友達ができて、一緒に行きたいねと話してた場所にはその子と行ってしまったからごめんねと言われた。

お酒に溺れた友達、恋人に溺れた友達、人を利用できるかできないかで判断するようになった友達。

色々周りの変化で悲しむことはあったけど、でも、その後また元に戻った人もいれば、そのまま疎遠になった人もいる。

私自身も何か変わって人を悲しませたことがあるのかな。自分で変化に気付くのはきっと難しい。

 

そんな中で、いつになっても変わらない友達が、彼女だと思っている。

コロナ禍に入る前は、毎月会う約束を立てていた。今は毎月連絡を取ったりビデオ通話したり。私がバイトやその他の予定に感けて連絡を怠ると、必ず向こうから連絡が来る。

駅のホームでのやりとりを覚えているのか、分からないけど私は連絡が来るたびに心躍る。

 

大学を卒業したら、また自分も周りも変化するかもしれない。

でも、彼女のおかげで、関わり続けたいと強く願えば必ず続くことを私は知った。

これからもずっと友達でいたいと思える人と出会えた事は、すごく幸せだと思った今日でした。

 

 

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たしかに先のことは誰にも分からないけど、なんか続く気がする。 

 

私は彼女の横顔に向けて言った。

 

ははっ、だといいね。

 

スマホでも、二つ折りでもない携帯を操作しながら彼女は笑い、電車に乗り込む。

少し混雑した車内に、お揃いの制服が並ぶ。

電車は緊急停止することなく、私達を運んでいった。